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バトルブレイク、対策デッキの反抗

 先日の日曜日に、魔王の森の第17回バトルブレイク公認大会が開催されました。

 常連のメンバーに新規に始めた方などもまじり、さらに年齢も中学生から社会人までと幅広い方々に参加して頂く事が出来ました。

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 さて、現在のバトルブレイクの環境として、城攻めデッキの圧倒的な優位があるのですが、現在、それに対抗すべく構築されているのが「要塞型デッキ」と呼べるものとなります。

 まだ、デッキ内容として固定化されてはいないのですが、デッキコンセプトとしては、比較的殲滅型に近いものの、主眼とされているのが、「守備」である点が従来のデッキスタイルと大きくことなります。

 序盤からほぼ鉄板といえるようなテンプレの動きでキャッスルブレイクを狙い、有名なユニットをつかってデッキ内容がほとんど同じ、誰が使用しても同じ動き、似たような結果を出せる城攻めデッキは、大会用デッキとしては極めて優秀で、完成度として相当高いデッキと言えると思います。
 実際のところ、初心者同士でたたかった場合、そのテンプレ的な動きとユニット性能のおかげで、プレイヤーはさして何もしなくても連戦連勝出来るほどです。

 ただ、これは逆に言えば定番すぎる動きについて研究して、それに対抗しうる策を事前にデッキに仕込んで、徹底してマークしたならば、普段からテンプレ的な動きとユニット性能に頼っているプレイヤーであった場合、臨機応変に対応出来ず、とたんに勝利はおぼつかないものになってしまうという弱点もかかえているわけです。

 バトルブレイクというゲームは、そのあたりかなり良く出来ていて、しっかりと対策をねり、そのコンセプトにそってユニットを選択した場合、かなり期待にそったユニットが見つかったりします。

 そうした形で、対「城攻めデッキ」として発案され、独自に改良を重ねられた「要塞デッキ」が、今回の大会では猛威を振るった形となりました。

 もともと城攻めデッキに対抗する為につくられていた上に、城攻めデッキを使っているプレイヤーが臨機応変さに慣れていない状態、つまりプレイヤー本人のスキルそれ自体で戦っていたわけではなかった状態の場合、いざ、いままでと違うスタイルでプレイされた時に対応がまったく出来ない結果となり、なんとすべての城攻めデッキが下位に沈む結果となりました。
 この辺り、個人的にはかなり驚いた部分で、プレイヤーの柔軟な発想や、プレイヤー自身のプレイングスキルなどが、使っていたデッキでここまで差が出るとは思いませんでした。

 ただ、要塞デッキにも弱点はあり、城攻めデッキから、自軍の城を守り抜く事を主眼につくられている為、どうしても打点がややひくくなり、殲滅型デッキとぶつかった場合、打点が足りず、押し切られてしまうケースが出てきてしまうのです。

 それでも、大会で採用されている「ジョーカールール」を駆使する事を前提にデッキが構築され、打点の低さをカバーすべく6レベルユニットが投入されたり、固定ダメージのユニットが投入されたりといった工夫が随所にみられました。

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 決勝まであがってきたのは、「要塞型」のデッキを採用したSai氏と、そのメタを読んで要塞型よりの「殲滅型」のデッキを採用したネロ氏でした。

 相性としてはネロ氏の方がまさっているはずで、実際に、途中経過としてはネロ氏の高打点のユニットがジワジワとSai氏のユニットを押し込み、そのままネロ氏の優勝が見え初めてきました。
 ネロ氏は決勝に上がった時には必ず優勝するというジンクスをもっており、これまで決勝席まであがってしまえば無敗を誇る戦績をあげていましたし、これまでの大会、過去のネロ氏とSai氏の対戦ではネロ氏が勝ち越しており、参加した大会では「必ず勝ち越す」という抜群のアベレージを誇るSai氏に勝ち越しているという稀有なプレイヤーがネロ氏だったのです。

 しかし、この日のSai氏は序盤からバトルダイスの目が走っており、決勝戦にあがるまでに、驚くべき絶対成功の連打で劣勢を挽回しての勝利を重ねていました。

 そして、最後の最後までもつれた決勝戦は、双方のユニットの完全な消耗戦となり、お互いにジョーカーユニットも使い切る総力戦となり、ついには互いに1体のみのユニットを残すまでになりました。

 Sai氏のユニットはケルベロス、ネロ氏のユニットはサウス・カリフォルニア・パール。

 まずネロ氏の勝利は間違いないと思われましたが、Sai氏のバトルダイスの出目が爆発し、絶対成功による圧倒的な攻撃力でケルベロスがサウス・カリフォルニア・パールを打ち倒し、Sai氏の優勝となりました。

 優勝デッキは以下の通りです。

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○ラッキードラゴン
○不死フェニックス
○サウス・カリフォルニア・パール
○チャクラ星人
○ピーコック・ペガサス
○アダムス調査隊(シークレット)
○フタゴトカゲ
○ケルベロス×2
○看護兵

 城攻めデッキをかなり意識して構成されている要塞型デッキで、まず目を引くのが2体投入されているケルベロスでしょう。
 最序盤に飛び込んでくるはずの「アビリティDEX」対策で、まずはコイン効果でこれを打ち破るとともに、コインを循環させ、2の矢として打ち込まれるはずの「ワン・オブ・ナイン」対策の「フタゴトカゲ」につなげるとともに、自身はその3連撃によって、2体目の「アビリティDEX」への牽制を果たします。
 3レベル以下の足の速い城攻め型デッキに採用されているユニットは、「ケルベロス」の3連撃を受けた場合機能不全になるため、どうしても倒しておきたくなるのですが、2体目の「ケルベロス」が出てくるとなると倒すに倒せないという状況を生み出せるわけです。

 そして、実際の所、城攻め型と対戦する場合、2体目の「ケルベロス」は抑止力になるに留まるのですが、このデッキの場合しっかりと「看護兵」というフォロワーが入っており、倒さなければ倒さないで、結局もう一度コイン効果を使われるリスクが上昇させられてしまいます。

 さらに「アダムス調査隊(シークレット)」を中盤から投入する事で、城へのアクセスヘクスを1つ潰す事ができますし、相手が無駄に「スフィンX」などに頼ろうものなら、「ピーコック・ペガサス」に捕まり、固定砲台となっている「ケルベロス」と「フタゴトカゲ」の対空砲火にがっちりつかまってしまいます。

 また、そのあたりのユニットを城攻めが出してくる頃には、互いに10枚のバトルコインが使用可能になっている状態の為、こちらも「不死フェニックス」などによる「ヒナモグ」対策か、「ラッキードラゴン」による「トリヤマロボ」対策がまわりはじめます。

 そもそも要塞型デッキは、適当なタイミングでこちらの城コインを二枚ほど「わざとわってもらう」事が戦略に組み込まれているため、互いに10枚のバトルコインが使える頃には城攻め側は10枚のコイン、要塞側は12枚のコインによる応酬となり、リソースの差が如実に出始めて、要塞型デッキ側は、盤上に4体も5体ものユニットが展開されているシーンをよく見かけます。

 そうなると、わざと城へのアクセスポイントを1つあけて「トリヤマロボ」を誘い込み、城コイン一枚と引き換えに「ラッキードラゴン」で無力化する、なんて荒業まで駆使される上、もともと「アダムス調査隊(シークレット)」で自分の城コインを常にチェックしているので(文字通り築城状態です(笑))、「ブッシュ2」などの効果も効果的に機能させやすくなってきます。

 「サウス・カリフォルニア・パール」がコイン効果によって時間稼ぎをしながら自身の保有コインを消費しはじめる頃に「看護兵」が残っていると、盤上の「ケルベロス」は相当危険な存在になりはじめ、毎ターンコイン効果によって相手ユニットに3ダメージを与えてくる存在となってきます。
 そうなると、「ケルベロス」を攻撃せざるえなくなり、2体目の「ケルベロス」が飛び出てきてやはりコイン効果を使用し、それにもすぐに対処しないともとのもくあみになるという、相手にとっては悪循環が発生してしまうのです。

 このあたり、かなり練りこんで、いくつものユニットが互いにシナジーを取り合えるようにデッキが組み上げてあり、自分の城を守る城塞型デッキではあるものの、Sai氏はそれに固執せずに、かなりアグレッシプに殲滅型デッキのようなプレイングをして相手にどんどんプレッシャーをかけていきます。

 「フタゴトカゲ」「ケルベロス」という2つの砲塔をそなえた前進してくる要塞。
 名づけるなら「モビルフォートレス(移動要塞)」デッキとなるでしょうか。


 さて、優勝デッキについてはざっとそんな感じなのですが、今回の大会全体として非常に目を引いたのが「看護兵」の存在です。
 2コスト、2歩移動というコストパフォーマンスはすばらしいものがあり、さらに「回復」の効果は様々なシュチエーションで無類の強さを発揮すると言えます。

 実際、なんと上位5位までのすべてのタイプのデッキに「看護兵」は入っており、実質3勢力デッキが上位陣を占める結果となりました。
 デッキスタイル的には、「要塞型」「殲滅型」「ハイブリッド型」などが上位5位までを独占し、城攻め型は対策を徹底されたのと、プレイヤーが対応できなかった事もあり、下位に沈む結果となりました。

 第4弾の発売まで、まだまだたっぷり1ヵ月以上はあり、現状の環境での大会が続きます。
 次回は城攻めデッキの巻き返しに期待し、そのデッキポテンシャルの高さという本領をいかんなく発揮してくれるものと思いますし、同時に、進化する様々なデッキタイプの躍進にも、大いに期待したいと思います。

 大会に参加して下さった皆様、そして、観客として大会を盛り上げてくださった、会場にこられたすべての皆様。
 本当にありがとうございました。

 次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。
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by Coeurlcall | 2011-10-20 04:06 | 大会レポート