バトルブレイク、コイン循環と多勢力デッキ(追伸にカレルレンの処理について)

 今回はバトルブレイクにおけるコイン循環について簡単に考察してみたいと思います。

 バトルブレイクでは、ユニットを出撃させる為に、そのレベルに応じたコインを待機エリアからチャージして盤上に出撃させます。
 レベル=戦闘力であるバトルブレイクでは、当然ながらレベルの高いユニットを相手よりも多く出撃させた方が戦局を有利に展開しやすいわけですが、そこでネックとなるのが、コインの最大枚数が10枚である点です。

 ゲーム開始時に「待機エリア」に2枚のコイン、「バンクエリア」に8枚のコインという状態で、そこからゲームはスタートし、自分のターンがくるたびに1枚づつ「バンクエリア」からコインは補充されますが、現状のルールでは、この「バンクエリア」のコインを増やす手段がない為、コインの枚数は10枚を越える事がないのです。
 唯一の例外としては、自分の城をブレイクされた場合、その城コインが「待機エリア」にくる為、コイン使用の最大値としては13枚が現環境化での限界値となります。

 すこしゲームをやれば誰でもわかる事だと思いますが、バトルブレイクでは盤上のユニット数が多い方が、戦局を有利に進めやすく、そのユニットのレベルが高ければ高いほど良いのは言うまでもないでしょう。
  
 通常(城がプレイクされていない状態で)コイン枚数は10枚が限界なので、5レベルのユニットを2体盤上にだしていたなら、それ以上はまったくユニットが出ないはずなのですが、ユニットがダメージをうけたり、コイン効果などを使用した場合に支払われたコインは「待機エリア」に戻ってくる、というルールのおかけで、極論的には10枚のコインで、5レベルユニットを6体盤上に展開する事は不可能ではないわけです。

 この理論を可能にしているのは、「レベルの高いユニットは、出撃した後、ある程度の枚数のチャージコインを待機エリアに戻してくれる」事によるもので、これは相手からの攻撃によってそのユニットがダメージを受けた場合に自動的に展開されるシステムなのですが、相手だって考えている訳ですから、通常は攻撃は集中させ、ユニットを減らしにくるはずです。
 ですので、自力でそれを発生させる為に、使いやすいコイン効果をもったユニットが必要であり、単純に強いという評価を受けやすいわけです。
 
 説明の便宜上、このブログで分類しているデッキタイプの名称でいえば、このコイン効果を最大限に利用していこうという発想で構築されるのがシルバーバレット系であり、コイン循環による高レベルユニットの複数展開を主目的として構築されるのがショットガン系という訳です。
 あと、参考までにウィンドラッシュ系は「相手のコイン循環を阻害する」目的をもっていますし、ワイルドファング系は相手がコイン循環を意識してユニット当りのチャージコインが減っているのを見越して、ユニット総数を早期に減少させる事で循環そのものを不可能にしようとしています。
 ロイヤルガード系やバリスタ系などは短期的な集中打を城に与える事で、循環効率の機会そのものを潰してしまう(つまり、勝負に出た瞬間からは数ターンで決めてしまう)思想がデッキに中にあるわけです。

 バトルブレイクで戦う上では、このコイン効率理論は、意識しているしていないにかかわらず、かならずプレイに影響しているわけです。

 そうであるなら、コイン循環をしやすいコイン効果を持っているユニットは、必然的に「使いやすい」ユニットになってきます(これが必ずしも「強い」ユニットにならない所がバトルブレイクの面白い所です(笑))。

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 第2弾で追加されたガイアのユニットである「暴虎王」「ダゴン」といったユニットは、自分が攻撃する時にコイン効果を利用でき、しかも支払うコインは1枚だけである事から、かなり自由に自分のチャージコインの枚数を調整出来る、非常に使いやすいユニットといえます。

 では、コイン効果でコイン2枚を支払う必要のある「トリヤマロボ」は使いにくいユニットなのでしょうか?

 ここではコイン効果そのものや、ユニットの自動効果などは一応無視して、コイン循環の観点からのみ考察してみるとして、たしかに残りチャージコインが2枚になってしまうと能力が使用不能になってしまうトリヤマロボより、1枚づつ調整できる「暴虎王」「ダゴン」の方が、コイン循環には有利な気がします。

 でも、実際には2コインを支払うコイン効果の方が有利なシーンはいくらでもあるのです。

 そこで考慮しなければいけないのが、デッキの多勢力化です。

 たしかに「暴虎王」「ダゴン」は1枚づつの支払いですので、最後の瞬間までプレイヤーはチャージコインの枚数を調整できそうですが、そのは、これらのユニットにチャージされているコインが、「全てガイアであったら」という条件がついてきます。
 実際には、単勢力デッキを構築していないかぎり、ユニットには複数の勢力のコインがチャージされる事がほとんどで、さらに言えば、城コインがチャージされている事も珍しくないでしょう。
 そうなってくると、必ずしも自由にチャージコインの枚数を調整できるわけではなくなってしまいます。
 
 「トリヤマロボの2コインの支払いも、結局はエンパイアコインが必要なわけだから変わらないじゃないか」と言えなくもないのですが、それを結論にするのはちょっと早計だと思います。

 なぜなら、2コイン支払うという事は、エンパイアコインと、他勢力コインを同時に「待機エリア」に戻せるという意味にもとれるからです。

 例えば、ガイア+エンパイア勢力でデッキが構築してあった場合、待機エリアにガイアコイン2枚、エンパイアコイン2枚、城コイン2枚であった場合、「暴虎王」、または「ダゴン」を出しても、「トリヤマロボ」を出しても、コイン循環にほとんど違いはありません。
 それどころか、早期展開を考えた場合、「トリヤマロボ」を出したなら、「ダゴン」を出すまでのターン数が、「暴虎王」を選択した時より、最大で2ターンも早まるのです。
 
 さらにいうと、この状態では「ダゴン」はともかく、「暴虎王」は、自力でのコイン調整は2枚が限界であり、4枚のコインを握りつぶしてしまう可能性すら出てくる訳です。

 コイン循環を考慮しながらデッキを構築する場合、このような状況も考慮しながらユニット評価、選択をしなければならず、もちろん、10枚のコインの勢力分布も計算しなければならない訳です。

 
 では次に、そもそも自力でコイン調整が出来ないユニットについてはどうなのか?という部分です。

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 これまでの考察だけだと、自力でコイン調整が出来ないユニットについてはコイン循環を停滞させ、デッキの展開を遅らせてしまうという不利を抱えるばかりで、なにも良い事がないような気すらしてきます。

 ところが、見方を変えるとそれが大分話しが違ってきます。

 第1弾のユニット達は、第2弾のユニット群にくらべると、コイン効果の使いでが悪く、特定条件下、または特定の瞬間のみでしかコイン効果を利用出来ない為、コイン循環を語る上では非常に評価が低くなってしまいます。

 ところが、案外そうならないのがバトルブレイクの魅力だったりします。

 例えば獅子王の場合、コイン循環の考えから言えば暴虎王と比べて効率が悪く、プレイの指針として「暴虎王」→「獅子王」とプレイするのが良いように思われがちですが、単勢力デッキならともかく、多勢力デッキであった場合、それほど大きな差とならなかったりします。

 ノーマル獅子王を例にとれば、「甲蟲王」の存在から、「暴虎王」より先に出撃するケースの方が多いでしょうし、この時、多勢力デッキなら、5枚のチャージコインは2枚からせいぜい3枚がガイアコインで、一般的には2~3枚ほどは多勢力コインとなるでしょう。
 まして、序盤に城をブレイクしてもらっていれば、1枚は城コインになっているケースも十分考えられます。
 そう考えると、「獅子王」の出撃時のコイン効果を使用したと考えるなら、チャージコインは4枚で、ガイアコインは多くて2枚となります。
 「暴虎王」を出撃させても、結局コイン効果はガイアコインしか支払いに使えないわけですから、4枚くらいのコインは握りつぶしてしまうわけです。
 しかも、「獅子王」は2歩移動で3ダメージを誇るユニットである為、相手としては盤上にそのまま放置した場合、自分のユニットが次々とブレイクされてしまう為、どうしても「獅子王」を攻撃して排除しないわけにはいかない状況になりやすく、そうなってくると、チャージされている4枚のコインがそのまま無駄コインとなる可能性は極めて低くなってきます。
 そうなってくると、「甲蟲王」の対策としてまずは「獅子王」をプレイして、後半の相手の6レベルユニット対策として「暴虎王」という流れがごく自然であり、そのようなプレイングを意識してゆくと、デッキの効率自体は上昇するという事になります。

 大会デッキでよく使われている「ホシクジラ」などは、デッキのコイン循環を真正面から否定しているユニットで、確かに出撃時のコイン効果は極めて優秀ですが、出撃した後では飛行と2ダメであり、「獅子王」ほど打点で脅威とならず、むしろ4コインをかかえたまま、右往左往するシーンがあります。
 それでも使用されるのは、そのたった1回のコイン効果が、自身のデッキの攻撃力、または継戦能力に与える影響の大きさを考慮しての事であり、その後にコインを抱え込んでしまう欠点については、他のユニットのコイン循環のよさでカバーしようとしている事が伺えます。

 それらとはまったく違う観点で評価されるのが「ダーク・クレセント」で、コイン4枚を抱え込んでしまうユニットであり、ダメージ効率も悪く、コイン循環の観点から見れば非常に評価を低くしなければならないユニットです。
 しかしながら、エンパイアという、もともとコイン循環をそれほど重視しない勢力のユニットであり、打点が引くい勢力である事から、6レベルクラスの耐久性の高いユニットに対する除去ユニットとして評価する事ができます。
 もっとも、個人的にはその効果は水ものであり、よほどダイス目に恵まれる必要があるため、言うほどの働きは出来ないと考えてデッキにいれて、頑張ってくれたならばラッキーとして運用した方がミスプレイを誘発させずらいだろうと思います。
 コイン循環を重視する主張をする方にとっては「ダーク・クレセント」は評価できるユニットとは言えないわけで、そのあたり、矛盾なくデッキを構築した方がデッキとしての効率は上昇するでしよう。

 こんな風に、コイン循環能力をもっていないユニットであっても、他へのサポート能力や、相手にとって「除去せざる得ない」存在であれば、結果として「ダメージ」という形でコイン循環は発生させる事ができるわけです。

 さらにいえば、多勢力デッキであった場合、言われるほど、コイン循環に影響を及ぼす事がないケースもあり、そのあたりを念頭においてデッキ構築などを考えると、かなり面白い組み合わせやコイン比率などが見えてくるのではないかと思います。


追記
「カレルレン(シークレット)の出撃効果について」

 先日このブログでもふれさせて頂きましたカレルレン(シークレット)の出撃時の処理について、公式ホームページでの見解が提示されました。

 なかなか微妙な問題だっただけに、バンダイさんの素早い対応は非常にありがたいです。
 このバトルブレイクに対するバンダイさんの姿勢については、かなり評価出来ると思いますし、個人的な評価が上昇中です(笑)。

 それはともかく、公式見解としては、やりはカレルレン(シークレット)の出撃時には、盤上にいるカレルレンをブレイクした時のコインは使用出来ないとの事でした。
 これによって、ルールブックの出撃時における処理が一本化されて、非常にわかりやすくなったと思います。

 ユニットを出撃させる時の処理としては。

1、出撃ユニットを選ぶ。
2、出撃ユニットに必要なコインをチャージし、出撃を宣言する。
3、出撃ユニットを実際に盤上の出撃エリアに配置する際、盤上に自軍同名ユニットがないかチェックする。
 (この時、同名ユニットがいるなら、出撃はとりけされる事になる)
4、「3」に抵触せず、空いている出撃エリアのいずれかに出撃ユニットを配置する。

 このようになり、これはルールブックのP8に書いてある通りの順序ですので、非常にわかりやすいものだと思います。

 今回のカレルレン(シークレット)の場合、コイン効果として「出撃時につかう。自分の「カレルレン」1体をプレイクし、その「カレルレン」がいたマスに、このフィギュアを出撃させる」とあります。

 上記の出撃時の処理としては「2」までは問題なく進むのですが(ですので、当然、待機エリアのコインで6枚チャージしなければならないわけです)、コイン効果の「出撃時」とはルールブックP12の使用タイミングの項目に「そのフィギュアを出撃させ、バトルエリアにおいた直後に使います。」とあります。
 ですので、カレルレン(シークレット)が盤上に置かれた時でなければ能力は利用できず、盤上には同名ユニットが置かれているので上記「3」の項目にひっかかって出撃がキャンセルされてしまうのではないか?という部分が問題とされていたわけです。

 個人的には、カレルレン(シークレット)のコイン効果の記述を読む限りでは、ユニットが出撃し、盤上に置かれる時(つまり上記で言えば「3」の段階)のルールそれ自体を置換する能力で、上記「3」と「4」の処理を「自分の「カレルレン」1体をブレイクし、そのマスにこのフィギュアを出撃させる」と書き換えてしまう能力だと読むのが自然だと思います。
 ですので、「そのフィギュアを出撃させ、バトルエリアにおいた直後。」にコインは支払われるわけですが、カレルレン(シークレット)の能力それ自体は処理が終わっている訳です。

 あえて難しい理屈をつけるとするならば、コイン効果については。

1、コイン効果の使用を宣言。
2、コイン効果の適応を処理する。
3、コンン効果に定められたコインをチャージコインから支払う。
 (ただし、この時コインが支払えないなら、「2」はキャンセルされる)

 といった手順で進んでおり、P12についてはコインを実際に支払うタイミングの説明だという事は出来ます(使用のタイミング=支払いのタイミングという意味です)。

 とはいえ、ここまでやりはじめると本当にややこしい事になって来る可能性があるので、カレルレン(シークレット)の効果は特殊な処理であるとするか、または「使用タイミング」に「出撃前」を加えて「そのフィギュアを出撃させ、バトルエリアに置く直前(つまり先ほどの説明の「2」の後のタイミング)。」を増やしてあげると良いのではないかな、と思います。
 このルールがあれば、今後、エンパイア勢力などで「輸送カーゴ」といった、盤上のユニットと待機エリアのユニットを交換するなどといった熱い能力を作る事も出来ると思いますし(笑)。

 バトルブレイクは発売して間もない商品ですし、様々なコイン効果があるのですから、こういったルールの折衝があるのはごく自然な事だと思います(ネットゲームなどでは、発売初期の不具合は「あって当然」とした風潮があるわけですし(苦笑))。
 今回の公式Q&Aが出るスピードなどを考えても、バンダイさんが真摯に対応している状態がうかがえるわけですから、「そうであるかぎり(笑)」、私たちユーザーも、少しはおおらかな気持ちで受け止めて、バトルブレイクというゲームを楽しむ方向にベクトルを向けている方が、キリキリするよりも、ずっと健全ですし、楽しめるのではないかと思います。
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by Coeurlcall | 2011-07-08 20:27 | 感想や回想
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